名品復刻

名品は何度も復刻され、後世に伝えられます。それは形や技術、材質に限らず、美意識など精神も含んでいるからこそ継承されていきます。だから復刻は工芸そのものともいえ、作品評価のてんぱんの基準だ。本サイトでは、工芸品の復刻を、作家と風土、今ある意味も含め、モノ中心ではなく、コトや精神に焦点をあて紹介します。

*R2 事業再構築 機-1

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お知らせ

「こころ具」工芸の魂にふれるYouTube Channel

人間とモノを「つなぐもの」として昔の人間は精霊をイメージしました。『こころ具チャンネル』は、人間と伝統工芸品をつなぐ精霊の役割を果たしたいと思っています。

AHAGAMI

藍染和紙

和紙が、今、世界から注目されていることが、二つあります。一つは、美術などの修復紙としてです。洋紙と比べて和紙は、原料になる繊維が何倍も長いので、とても薄く丈夫な紙が作れることや劣化の原因となるリグニンや残留化学物質が少ないことなど、修復紙として最適なのです。でも、世界の美術館が修復紙として和紙を求めるようになったのは、意外と新しく、1980年代以降です。もう一つが、インクジェットプリントが可能な和紙の普及です。ヨーロッパで新しい美術表現の方法としてインクジェットプリンターに対応した版画用紙が開発されるのは1980年代です。ピカソなどが版画用紙として重用した和紙での開発がとても待たれていたのです。

SUZUWARE

珠洲焼

平安末期に生まれ室町時代に滅び600年後の現代に復刻され蘇った珠洲焼。「珠洲焼の黒は、日本海の深い青と似合います。小さい底もフォルムの美しさ故です」と感じる作家の篠原敬さん。「現代は、工藝を置く場所がないと思うんです。昔の家には、床の間があれば、季節ごとにお軸を変え花を生けるとか、食事も絵付けや焼き締めの陶器とか漆器やガラスがあるなど潤いがありました。今では、白ばっかりです。自分の作品には、心に必要な、そして、その奥に見えないものを感じさせるような力があればと思います」だから心が健康なうちしか作れないと篠原さんは笑う。「結局、やきものに人が出てしまうので」

JAPAN

漆工藝

「谷崎の小説と文章からの印象を自分の蒔絵で再表現しています」と作家の李逸?さん。再表現とは、谷崎の作品を、李さんの場合は漆にのみで可能な表現を使って、無から生み出すプロセスを指すそうです。「漆器の肌は、黒か、茶か、赤であって、それは幾重もの『闇』が堆積した色であり、周囲を包む暗黒の中から必然的に生れ出たもののように思える」という谷崎の言葉を挙げて、彼の世界を漆で再表現する確信を得たという。「谷崎の描く、アンビバレンツな相反する対立から生まれる、日本の伝統的な美意識や人間の性的な欲望は、谷崎の言葉を借りれば、人間の心に潜む『闇に隠れる豪華絢爛』な輝きなのではないのだろうか」と。

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